先日、時間がなくてもう行けないかと思っていた
『世界遺産 ポンペイの壁画展 』 を見に兵庫県立美術館に行って来ました。
AD79年8月24日に南イタリアのナポリ近郊の街ポンペイ近くで
突然、大規模な噴火がありました。
大量の火山灰と火砕流が降り注ぎ、一時は人口2万人とまで言われた古代ローマの街は
一瞬にして厚い灰の層の下に埋まってしまったのだそうです。
このお話は、倒れたままの姿で発見された人型の灰を
以前、テレビの特集番組で見て大変衝撃を受けたので覚えていました。
今回は、その人型の灰ではなく、石畳で碁盤の目のように美しく整備された街中の
豪華な家々の内壁に描かれていた壁画が展示されていました。
降り積もった灰には、今の乾燥剤シリカゲルに似た成分が含まれていたため
大変に良好な状態で保存されており、ポンペイ・レッドと呼ばれる赤や
エジプシャン・ブルーと呼ばれる青など、今から2000年近く前のものだとは
とても思えないほどの、鮮やかな色彩と繊細な線が残っていたことに驚きました。
モチーフとなっていたのは、鳥 ・ 小動物 ・ 植物や当時の豊かな暮らしがうかがえる風俗 ・ 風習、
建物の内壁だというのに、窓から見る外の景色が描かれた だまし絵様のもの
それからローマ神話に出てくる神々のエピソードでした。
ギリシャ・ローマ神話は、学生の頃の夏休みの課題として一通りは読みましたが
とにかく登場人物 ( 登場神物? ) が多く、その相関関係が複雑だったのと、
その人々や神々のお名前が、とても長かったことぐらいしか覚えていません。
そこのところをきちんと覚えていれば、今回の展覧会も、より楽しめただろうと思うと
当時のお勉強不足を後悔しました。
展示室に向かう階段の下には、 「 古代ローマの 『 神様 』 になろう!」 というコーナーがあり
神様予備軍の人達が、楽しそうに衣装に着替えて写真を撮ったり
おしゃべりしながら順番を待ったりしていました。
今年は、ブログに書きそびれたものも合わせると、
規模の大小はありますが、28の美術展に足を運びました。
それぞれから刺激を受け、心が震えるような時間を
たくさん持てたことは、とても幸せなことでした。
こんなに色々と見て回っているのだから、そろそろ
私の中にも、何かすごい芸術の芽生えがあっても
いいのになぁと思いましたが、それとこれとは話が別だと、
大将に言われてしまいました。
『西嬉 HP』 http://www.nishiki.ecweb.jp/